ウクライナのゼレンスキー大統領は、21日閉幕したG7広島サミットについて「ウクライナにとってすべての重要な点で世界の多数派と理解し合えた」と述べ、一連の外交の成果を強調しました。
ウクライナ大統領府は21日、G7広島サミットを終えたゼレンスキー大統領の新たな動画を公開しました。
この中で「世界はわれわれの立場に耳を傾けている。領土の奪還などウクライナにとってすべての重要な点で世界の多数派と理解し合えた」と述べ、一連の外交の成果を強調しました。
そして、G7でウクライナ情勢が主要なテーマの1つになったとして「G7のウクライナへの敬意は特別なものだ」と述べ謝意を示しました。
一方、ロシア大統領府は21日、激戦が続いてきたウクライナ東部ドネツク州のバフムトについて「プーチン大統領がバフムト解放作戦の完了を祝福した」と発表し、戦果をアピールしました。
この発表に先立ちロシア国防省も、民間軍事会社ワグネルとともにバフムトを完全に掌握したと主張しました。
これに対し、ゼレンスキー大統領はG7広島サミットのあとの記者会見で「きょうの時点でバフムトはロシアに占領されていない」と述べ、ロシア側の発表を否定しました。
また、ウクライナ陸軍のシルスキー司令官は21日、SNSにバフムト近郊の前線を訪れ兵士を激励した動画を投稿し「ウクライナ軍の反撃は続いている」と強調しました。
双方の主張が食い違う中、戦況の行方が引き続き焦点となっています。
-- NHK NEWS WEB