大手半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスは、自動車メーカー各社が実現を目指している自動運転の車を支える技術を6日公開し、サイバー攻撃を受けた場合の安全対策などをアピールしました。
ルネサスエレクトロニクスが公開したのは、市販の車に自社で開発したシステムを取り付けて自動運転で走れるようにした車です。
この車には、トランクに車を制御する半導体チップが積み込まれているほか、ルーフなどには道路の信号や周囲の状況を確認するセンサーとカメラが設置されています。開発したシステムは、いわば頭脳となる半導体チップの同じものを4つ搭載し、そのうち、最大3つが故障しても自動で車を安全に停車する機能を備えています。さらに、サイバー攻撃によって車の制御が乗っ取られる事態も想定し、サイバー攻撃を受けると直ちにカーナビの画面に警告を表示し自動的に停車するなど、安全対策に力を入れているのが特徴だとしています。
ルネサスエレクトロニクスの自動車担当役員の大村隆司常務は「運転をする皆さんが事故を起こさないことに貢献したい」と話していました。
ルネサスは、自動車用の半導体の分野で世界有数のメーカーで、2020年以降の実用化を目指して開発を急ぎたいとしています。
-- NHK NEWS WEB