携帯電話サービスで大規模な通信障害が発生した場合に備えて、これまで災害時に限って無料で開放されてきたWi-Fiサービスを活用していくことになりました。
去年7月に発生したKDDIの大規模な通信障害を受け、総務省は災害や通信障害の際に、ほかの会社の携帯回線を利用できる「ローミング」の導入に向けて、検討会で議論を進めています。
これまでの議論で、警察や消防への緊急通報だけでなく、一般の通話やデータ通信も対象とする「フルローミング」を導入することになっていますが、技術的な検討などに時間がかかるため、開始の時期は2025年度末としています。
このため、総務省の検討会は、通信障害に備えた早期の対応が必要だとして新たな報告書の案を示し、この中で災害が発生した際に無料で開放されているWi-Fiサービス、「00000JAPAN」の仕組みを活用していくことが盛り込まれました。
このサービスは、携帯電話会社や自治体などが各地で展開していて、今後、どの程度の規模の通信障害が起きた場合に活用するかや、その際の費用負担について、携帯電話会社などの間で検討を進めて、早期の運用を目指すことにしています。
-- NHK NEWS WEB