ドローンを使ってヒグマの数を調べる調査が北海道東部の標津町で5日から始まりました。
この調査は、ヒグマの生息数を調べるため、東京や北海道のIT関連企業で作る団体と標津町のNPO法人が行い、撮影用の小型カメラやヒグマの体温を感知する赤外線カメラを搭載したドローン2機が使われます。
2機は5日午前10時から順番に飛び立ち、5分から10分程度、撮影を行いました。
5日の調査ではヒグマの姿を捉えることはできませんでしたが、撮影された動画には、ヒグマのものと見られる足跡が雪の上に点々と残っているのが映っていました。調査を行った団体によりますと、ドローンを使ったヒグマの生息数の調査は今回が初めてだということで、次回の調査は来月下旬にも行われる予定です。
北海道によりますと、ヒグマは日本に生息する陸上動物で最も大きく、国内では北海道にだけ生息しています。しかし、このところ、ヒグマが人間を襲ったり、畑を荒らしたりする被害が問題になっています。
標津町のNPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」の藤本靖理事長は、「ドローンを使うことで、危険を避けながらヒグマの生息数を正確に把握することができる。被害の防止に役立つよう、調査の精度を高めたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB