ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍が36機の無人機で攻撃を仕掛けたものの、すべて迎撃したと強調しました。一方、東部の激戦地バフムトを掌握したと主張するロシアの民間軍事会社は、部隊を後方に移し始めたと表明しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、SNSに「厳しい夜だった。敵は36機の無人機を使い、ウクライナを脅し続けた。しかし1機も標的に到達しなかった」と投稿し、ロシア軍が無人機による攻撃を仕掛けたものの、すべて迎撃したと強調しました。
これに関連して、首都キーウの当局は「今月で12回目の首都攻撃だ。敵は間隔をあけて複数の波状攻撃を仕掛けた」とSNSで明らかにしました。
また、ウクライナ空軍は、無人機は北と南の方角から発射され、重要インフラや軍事施設が標的となった可能性があるという見方を示しています。
ゼレンスキー大統領は24日に公開した動画で、ロシアがイラン製の無人機で攻撃を繰り返しているとしたうえで、「あなたがたは、なぜ悪の国家の側にいるのか」と述べ、イランに対して無人機の供与をやめるよう訴えました。
一方、ウクライナ東部の激戦地バフムトをめぐり、多くの戦闘員を投入していたロシアの民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏は25日、SNSに動画を投稿し、部隊を後方に移し始めたと表明しました。
プリゴジン氏はバフムトを掌握したと主張し、来月1日までに部隊の大部分を後方に移して、支配地域を正規軍に引き渡すとしています。
ただ、ウクライナのマリャル国防次官が24日、「われわれは徐々に前進している。街の南西部にある地区をおさえている」とSNSに投稿するなど、一部では依然として攻防が続いているものとみられます。
-- NHK NEWS WEB