石油元売りの「コスモエネルギーホールディングス」の大株主となっている旧・村上ファンドの村上世彰氏が関わる投資会社は、コスモが来月の株主総会に諮るとしている買収防衛策などについて、反対する方針を明らかにし、コスモ側と村上氏側の対立が深まっています。
コスモをめぐっては、村上氏が関わる投資会社「シティインデックスイレブンス」など村上氏側が、合わせておよそ20%の株式を保有し、投資会社では再生可能エネルギーの事業を手がける子会社の上場などを求めているほか、推薦する弁護士を社外取締役に選任するよう求める株主提案を行っています。
コスモは今月23日、投資会社の提案に反対すると発表した上で、村上氏側が所定の手続きを経ずに株式を買い増した場合に備え、他の株主に新株予約権を割り当てる買収防衛策を発動することの是非を、来月開催する株主総会に諮ることにしています。
これに対し、投資会社は29日、コスモが提案した買収防衛策と取締役6人の再任案のうち、山田茂社長の選任案について反対する方針などを明らかにしました。
理由について投資会社は、これらの提案は企業価値や株主価値の向上に役立つものではなく、経営陣の保身につながるものだなどとしています。
コスモの株主総会は来月22日に開かれる予定ですが、これを前に、コスモ側と村上氏側の対立が深まっています。
-- NHK NEWS WEB