学校での授業にAI=人工知能の技術を取り入れ、生徒の理解度などを高める新たな取り組みが相次ぎ登場しています。
コニカミノルタが先月から導入したのは、授業の様子を撮影した映像からAIが生徒の反応を分析する技術です。
生徒の視線の向きや挙手の様子などから授業への集中の度合いなどをデータ化し、改善につなげることが狙いです。
DX開発推進センターの石黒広信 グループリーダーは「子どもたちの特長や個性に合わせた学習がよりしやすくなる」と話していました。
また、IT企業のテクノホライゾンは、授業で使うタブレット端末の内側のカメラと連動してAIが生徒の感情を分析する技術を開発しました。
額の脈波と頭の動きから「わくわく」や「たいくつ」など4つに分類し、関心を示したり、ストレスを感じたりといった生徒の状態を把握します。
また、数か月単位の分析から特定の生徒の急な変化を捉え、いじめなどの兆しを見つけることも目的で、今年度中の実用化を目指しています。
事業を担当する野阪公司さんは「同じ授業でも生徒の受け止め方は多様で、一人ひとりに最適な学びを提供したい」と話しています。
それぞれの会社では、事前に生徒や保護者の承諾を得ることを前提としていますが、授業の質を高めるために、導入を進めたいとしています。
-- NHK NEWS WEB