ロシア国防省は、ウクライナ軍が、ロシアの支配地域に向かって大規模な攻撃を仕掛けたものの撃退したと主張しました。ウクライナ側は、これに反応しておらず、今後の大規模な反転攻勢に向けたウクライナ軍の動向が引き続き焦点となっています。
ロシア国防省は5日未明、「敵は4日の朝、南ドネツク方面の戦線で大規模な攻撃を開始した。その目的は前線の最もぜい弱な区域で、われわれの守りを突破することだったが成功しなかった」と発表しました。
未明の発表は異例で、国防省の報道官は、多くのウクライナ軍兵士を殺害し、戦闘車両を破壊したと主張したほか、軍事侵攻の指揮を執る総司令官を務めるゲラシモフ参謀総長が当時前線の司令部にいたとしています。
発表に対して、これまでのところ、ウクライナ側から反応は出ていません。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、近く始めるとしている大規模な反転攻勢について、「準備はできている」と述べていますが、具体的な時期などは明言していません。
ロシアでは、ウクライナとの国境地域で砲撃などが相次ぎ、民間の軍事会社ワグネルの代表が、ゲラシモフ参謀総長への批判を繰り返すなど統制の乱れも指摘されています。
こうした中で、今後の大規模な反転攻勢に向けたウクライナ軍の動向が引き続き焦点となっています。
-- NHK NEWS WEB