ウクライナで軍事侵攻を続けるロシアに対し、イランがこれまで指摘されてきた無人機だけでなく、弾薬も供与していることが疑われると、イギリスのメディアが伝えました。イラン政府は弾薬の供与を否定しています。
イギリスのテレビ局、スカイニュースは5日、イラン国防軍需省が去年9月にロシアの兵器関連企業との間で弾薬の売買について交わした契約書とみられる文書を入手したと伝えました。
公開された文書ではイランがロシアに売却するりゅう弾砲や戦車に使われるさまざまな弾薬など、およそ175万ドル、日本円で2億4000万円余りに相当する兵器が、それぞれの量や値段とともにリスト化されています。
また、輸送には両国の間に位置するカスピ海に面したイラン側のアンザリ港とアミラバド港や、首都テヘランの空港を利用することが想定されています。
スカイニュースはこの文書が弾薬のさらなる供与に向けたサンプルの売買に関する契約書で「100%本物だ」と話す治安当局者の見方も伝えています。
これまでイランをめぐっては、ロシアに無人機を供与しているとウクライナなどが非難してきましたが、ことしに入り、複数の欧米メディアが、弾薬もロシアに供与している疑いがあると報じていました。
これに対し、イラン政府は弾薬を含めウクライナで使われる兵器の供与を一貫して否定しています。
-- NHK NEWS WEB