動画投稿サイトで著名人などを繰り返し脅迫したなどとして、ガーシー元参議院議員が逮捕された事件で、動画配信で得た収益が、本人や家族名義の口座のほかにも、複数の口座に流れていたことが捜査関係者への取材で分かりました。警視庁は、動画配信に複数の協力者が関係し収益を分配していたとみて調べています。
元参議院議員のガーシー、本名 東谷義和容疑者(51)は、去年2月から8月にかけて、動画投稿サイトで芸能人や実業家、それに、デザイナーの3人を繰り返し脅迫したなどとして、暴力行為等処罰法違反の常習的脅迫などの疑いで逮捕されました。
捜査関係者によりますと、調べに対し、動画を配信したことは認めたうえで、「犯罪にあたると思っていなかった」と話しているということです。
これまでの調べで、元議員は動画配信によって去年4月から8月の間だけでも1億円以上の収入を得ていて、知人が実質的に経営する東京 新宿区の会社が収益を管理していたことが分かっています。
収益は、この会社が管理する口座に複数回にわたって振り込まれたあと、元議員本人や家族名義の口座のほかにも、一部が、複数の口座に流れていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
これらの口座は、元議員や家族以外の人物が管理しているとみられるということで、動画の制作や編集に関わったとして、ことし4月に逮捕され、その後、釈放された会社経営者も収益の一部を報酬として受け取っていたということです。
警視庁は、動画配信に複数の人物が協力し、収益を分配していたとみて、詳しいいきさつや資金の流れを調べています。
-- NHK NEWS WEB