京都市にある学生向けのマンションの運営などを行う会社の元社員ら2人が、およそ27万件の顧客の個人情報を不正に持ち出し、一部を漏えいしたなどとして、不正競争防止法違反の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、学生向けマンションを運営する京都市下京区にある東証プライム上場の不動産管理会社「ジェイ・エス・ビー」に勤めていた羽木本直慶容疑者(37)と知人で福岡市に住む会社役員、吉田凌基容疑者(27)です。
警察によりますと、羽木本容疑者は、去年12月からことし1月にかけて、会社のシステムに不正にアクセスし、顧客の氏名や年収などの個人情報、およそ27万件を持ち出し、このうちおよそ2万9000件の情報について、アクセス方法を吉田容疑者に教えたとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
また、吉田容疑者は、このうち1000件余りの個人情報を電話勧誘事業者に漏えいした疑いが持たれています。
2人はいずれも容疑を認め、羽木本容疑者は「小遣い稼ぎのためにやった」と話しているということです。
警察によりますと、ことし1月上旬以降、不審な電話勧誘を受けたという契約者などからの相談が30件ほど相次いだため会社が調べたところ、不正が発覚しました。
警察は個人情報が漏えいしたいきさつをさらに詳しく調べています。
「ジェイ・エス・ビー」は「すでにセキュリティー対策の強化や情報管理のルールの徹底などを実施していて、引き続き再発防止に努めます」としています。
-- NHK NEWS WEB