タリウムを摂取させ、京都市の女子大学生を殺害したとして起訴された容疑者が、叔母も殺害しようとしたとして再逮捕された事件で、容疑者が叔母の事件の直前に大学関係者を装ってタリウムを購入していたことがわかりました。警察はこのタリウムを2人に摂取させた疑いがあるとみて調べています。
京都市左京区の元不動産業、宮本一希容疑者(37)は、いずれもタリウムを摂取させて、去年10月に知人で21歳の女子大学生を殺害したとして起訴され、3年前の7月にも会社経営者の61歳の叔母を殺害しようとしたとして殺人未遂の疑いで再逮捕されました。
捜査関係者によりますと、その後の調べで、叔母が体調を崩した2か月前の2020年5月、容疑者が京都市の業者から硫酸タリウム50グラムを購入していたことがわかったということです。
京都の大学関係者を装って電話で購入を申し込み、3日後に業者を訪れて受け取っていたということです。
厚生労働省によりますと、硫酸タリウムは法律で劇物に指定されていて、業者が販売する際には購入者の名前や職業を書面に残すことが義務づけられています。
警察が業者の書類を確認したところ、容疑者の名前や携帯電話の番号が記載されていたほか、指紋が検出されたということで、警察はこのタリウムを2人に摂取させた疑いがあるとみて調べています。
警察によりますと、調べに対し、宮本容疑者は黙秘しているということです。
-- NHK NEWS WEB