中国のネット通販最大手のアリババグループは、ことし9月に今の会長が退任し、副会長が新しい会長に就任する人事を発表しました。アリババグループは、ネット通販事業の成長が頭打ちになっていると指摘される中、経営戦略の見直しを進めています。
中国のネット通販最大手のアリババグループは20日、張勇 会長がことし9月10日に退任すると発表しました。
後任には蔡崇信 副会長が就任する予定です。
張氏は2019年9月に創業者のジャック・マー氏のあとを継いで会長に就任し、アリババグループの経営を担ってきました。
その後、アリババグループは、習近平指導部がIT企業への規制を強化する中、おととし、独占禁止法に違反したとして日本円で3000億円を超える巨額の罰金を科されたほか、ネット通販事業の成長も頭打ちになっていると指摘されています。
こうした中、会社は経営戦略の見直しを進めていて、ことし3月には、持ち株会社化したうえで、傘下の事業をネット通販や物流、クラウドなど6つのグループに分割し、株式の上場などを通じて資金調達を進めると発表しています。
今回の人事も再編に伴うものと報じられていて、張氏は、退任後はグループ傘下のクラウド事業のトップを引き続き務めるということです。
-- NHK NEWS WEB