利用が急速に広がっている画像生成AIについて、著作権を侵害しない適切な活用を目指すための任意団体を、AI開発者や企業のAI活用の担当者、弁護士などの有志が設立し、AIの学習データの透明化などに取り組んでいく方針を発表しました。
設立されたのは「日本画像生成AIコンソーシアム」通称「JIGAC」で、国内のAI開発者や企業のAI活用の担当者、大学の研究者、弁護士などの有志およそ20人で立ち上げました。
20日、都内で開かれた会見では、代表に就任した画像の提供サービス会社の望月逸平さんが「著作物の保護とテクノロジーの進化を両立させ、日本のAI技術を世界と対等なレベルに押し上げることを目指します」と述べ、今後の取り組みについて説明しました。
具体的には、著作権を持つクリエーターがAIにデータの提供を許すかどうか意思表示することができる仕組みや、データの提供者が適切な対価を得られる枠組みなどを検討していくとしています。
そして、ブラックボックスとされているAIの学習データの透明性を高め、著作権を保護しながらAIの開発や利用がしやすい環境を整備し、必要に応じて国に提言を行っていくとしています。
望月代表は「権利侵害リスクがあるとユーザ側も利用しにくいので、透明性の担保は非常に重要だ。日本の法律のもと、業種を超えた連携で画像生成AIのエコシステムを構築し、モデルケースとして世界に発信していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB