ソフトバンクグループの孫正義社長は、21日に開かれた株主総会で「AI=人工知能の革命がこれから爆発的に大きくなる。反転攻勢の時期が近づいている」と述べ、大幅な赤字で抑制してきた投資の再開に意欲を示しました。
都内で開かれたソフトバンクグループの株主総会には、去年11月に開かれた決算会見以降、表舞台から遠ざかっていた孫社長みずから登壇しました。
この中で孫社長は「AIの革命がいよいよ本格的にこれから爆発的に大きくなりそうだ」と述べ、AIの活用やサービスの開発に向けて準備を進めていることを明らかにしました。
昨年度1年間の決算で、最終的な損益が9700億円余りの赤字となる中、会社では新規の投資を抑制してきましたが、孫社長は「この3年間、徹底的に守りに入ることで手元に5兆円を超える現金を手にし、守りは十分できた。いよいよ反転攻勢の時期が近づいている」と述べ、投資の再開に意欲を示しました。
その上で、傘下のイギリスの半導体開発会社で、ことし中の上場を目指している「Arm」について「買収後には大枚をはたいてお金をドブに捨てたと言っていた人もいるが、いよいよアームは爆発的な成長期に入った」と述べ、Armを中核として会社の成長戦略を描く方針を強調しました。
一方、株主から後継者について問われると、孫社長は「わくわくしすぎてまだ引退したくない。後継はもう少し先です」と述べ、引き続き経営のかじ取りを担う意欲を示しました。
-- NHK NEWS WEB