アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は議会下院で証言し、追加の利上げが、年内にあと2回必要になるという考えを示唆しました。
FRBは今月13日から2日間開いた金融政策を決める会合で、去年3月に利上げを開始して以降、初めて利上げの見送りを決める一方、今後については、年内にさらに2回の利上げが想定されるという見通しを示しています。
FRBのパウエル議長は21日、議会下院の金融サービス委員会で「インフレは去年半ばからいくぶん落ち着いたが、インフレ圧力は依然として強く、物価目標の2%に戻すまでには長い道のりがある」と述べました。
そして、金融政策を決める会合のほぼすべての参加者が、追加の利上げが適切になるだろうと考え、大多数が年内にあと2回の利上げが必要という見方を示したと指摘しました。
その上で「私も、経済が予想通りに推移すればその予測は妥当だと考えている」と述べました。
一方、インフレの要因となっている人手不足については、この数か月間、改善の兆しが見られるものの、企業の求人数が労働者の数を大きく上回り、依然として人手不足は収まっていないという認識を示しました。
-- NHK NEWS WEB