空港の保安検査に関する国の有識者会議は、より厳格に検査できるよう、実施主体を現在の航空会社から国などの空港管理者に移行させることを盛り込んだとりまとめを公表しました。
利用者などの費用負担についても見直しが必要だとしています。
空港の保安検査は、航空会社が実施主体となり、警備会社に委託する形で行われていますが、旅客サービスと保安上の厳格さを両立する難しさなどが指摘されてきました。
さらに、刃物などが見逃されるトラブルが相次いだほか、新型コロナで航空需要が激減した影響で人手不足が深刻化していて、国の有識者会議で体制の見直しの議論が進められてきました。
この結果、有識者会議は、検査をより厳格に行うため、実施主体を現在の航空会社から、空港を一元的に管理している国などの空港管理者に移行させることを盛り込んだとりまとめを公表しました。
移行に合わせて、検査の費用についても、利用者が支払っている「保安関係料金」と、国や航空会社といった関係者が負担している割合を見直し、保安検査員の十分な確保や最新の検査機器の導入につなげられるよう検討が必要だとしています。
これを受け、国土交通省は必要な法令の改正などを行ったうえで、2025年度以降に順次、実施主体の移行を目指すことにしています。
-- NHK NEWS WEB