来月3日に公表される日銀の短観=企業短期経済観測調査について、民間の予測では半導体などの部品不足が解消に向かい、自動車の生産が持ち直していることなどから、大企業・製造業の景気判断が7期ぶりに改善するという見方が多くなっています。
日銀の短観は、国内の企業およそ1万社に景気の現状を尋ねる調査で、来月3日の公表を前に、民間のシンクタンクなど12社が予測を発表しました。
それによりますと、景気を見るうえで特に注目される大企業・製造業の景気判断を示す指数は、12社のうち、横ばいだった1社を除く11社が前回・3月の調査から改善すると予測しています。
予測の中央値は、プラス3ポイントと、前回を2ポイント上回っていて、実際に改善すれば7期ぶりとなります。
景気判断が改善すると見込む理由として、各社は、半導体などの部品不足が解消に向かい、自動車の生産などが持ち直していることや原油価格などの下落で原材料の調達コストの上昇が一服していることなどを挙げています。
また、大企業の非製造業については、人手不足への懸念はあるものの、外国人観光客の増加などで、宿泊や飲食サービス業が回復傾向にあるとして、12社すべてが改善すると予測していて、予測の中央値は、プラス22ポイントと、前回を2ポイント上回る改善となっています。
-- NHK NEWS WEB