ロシアの民間軍事会社ワグネルが武装反乱を起こし、部隊を撤収させたあと、代表のプリゴジン氏はこれまでのところSNSに新しい投稿を行っておらず、詳しい消息はわかっていません。こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領はアメリカのバイデン大統領と電話会談を行い、今後の兵器の支援などについて協議を行ったことを明らかにしました。
ロシアの民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏は、国防省との確執を深めて武装反乱を起こし、首都モスクワに向けて部隊を進めていましたが、その後、一転して、部隊を引き返し、占拠していたロシア軍の司令部から部隊を撤収させました。
ロシア大統領府の報道官は、プリゴジン氏がベラルーシに行くという見通しを示しましたが、プリゴジン氏は、日本時間の25日午前2時過ぎに「部隊を引き返させている」とSNSに投稿して以降新しい投稿をしておらず、詳しい消息はわかっていません。
こうした中、ベラルーシの大統領府は、ルカシェンコ大統領がロシアのプーチン大統領と25日午前中に電話で会談したと発表しました。会談の詳細は明らかにしていませんが、今後の対応を協議した可能性もあると見られます。
一方、ウクライナ大統領府やアメリカのホワイトハウスは、ゼレンスキー大統領とアメリカのバイデン大統領が電話会談を行ったことを明らかにしました。
ウクライナ大統領府によりますと、会談では、ワグネルをめぐる一連の情勢についても意見が交わされました。
ゼレンスキー大統領は「24日の出来事でプーチン政権の弱さが露呈した。世界は国際秩序が回復されるまでロシアに圧力をかけるべきだ」と主張し、今後の兵器の支援など防衛協力のさらなる拡大について話し合ったということです。
ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領もアメリカとして揺るぎない支援を行う意向を重ねて示したということで、プーチン政権の混乱が戦況にどう影響するか、今後の動きが注目されます。
-- NHK NEWS WEB