広島市の20代の女性が、小学生のころから塾の講師だった男性から繰り返し性被害を受けたと訴えた裁判が26日、男性が加害行為を認めて謝罪することなどで和解しました。
女性の代理人弁護士は「性的な知識がない子どもを手なずけるグルーミングの被害だ」と指摘しています。
広島市の20代の会社員の女性は、小学校高学年のころからおよそ10年にわたって、塾の講師だった男性から繰り返し性被害を受けたと訴えて、ことし2月、男性に損害賠償を求める裁判を広島地方裁判所に起こしていました。
女性は小学生のころ、勉強を口実に講師の自宅に呼び出され、わいせつな画像を撮影されたほか、言うとおりにしないとどなられ「大切にしているからこういうことをするんだ」などと言われて口止めされたということです。
大人になった今も急に涙が出たり眠れなくなったりするということです。
女性の代理人弁護士によりますと、この裁判が26日、男性が性的な加害行為を認めて謝罪し慰謝料を支払うことや、撮影した写真などをすべて削除することなどで和解したということです。
記者会見で、女性の代理人の寺西環江弁護士は「幼くてまだ性的な知識がないことにつけ込んで支配していく形で行為を繰り返した。子どもを手なずけるグルーミングと呼ばれる手口による典型的な被害だ」と指摘しました。
-- NHK NEWS WEB