政府は二酸化炭素の排出量に応じて、企業などがコストを負担する「カーボンプライシング」の制度の導入などを、速やかに実行に移すための新たな戦略を、来月中をめどに策定することになりました。
先の通常国会では、脱炭素社会の実現に向けて、二酸化炭素を排出する企業に対し、金銭的な負担を求めるカーボンプライシングの導入などを盛り込んだ「GX=グリーントランスフォーメーション推進法」などが成立しました。
政府は法律の成立を受けて、脱炭素に向けた取り組みを速やかに実行に移すため、来月中をめどに新たにGX推進戦略を策定することになりました。
戦略では、2026年度から本格稼働させる、企業などが削減した二酸化炭素の排出量を市場で売買する排出量取引の導入を加速させるためのインセンティブを設けることや、脱炭素に向けた民間投資を後押しするための新たな国債「GX経済移行債」を活用した、投資促進策をまとめることなどを盛り込む方針です。
このほか、排出量取引の制度の運営などを行う「GX推進機構」を来年度に創設するとしていて、政府は、こうした内容を27日開かれる「GX実行会議」で示すことにしています。
-- NHK NEWS WEB