去年、空港での保安検査が乗客に義務づけられたことを受けて、検査を受けないまま制限区域に入ろうとする乗客を制止するなど、対応を確認する訓練が羽田空港で行われました。
去年、改正航空法が施行され、乗客は空港で搭乗前に凶器や爆発物などを所持していないか保安検査を受けることが義務づけられ、保安検査員が必要な指示を行える権限も明記されました。
これを受けて27日、羽田空港で行われた訓練は乗客にふんした関係者が急いで搭乗しようと保安検査場で検査を受けないまま制限区域に入ろうとする想定で行われました。
保安検査員は、ほかの乗客の検査を止めたうえで「これから行う指示は航空法に基づいています。保安検査を受けてください。罰則の対象となります」などと乗客役に呼びかけて制止していました。
さらに、別の乗客が刃物で保安検査員を脅し制止を振り切って制限区域に侵入したという想定でも訓練が行われました。
このケースでは、保安検査場から航空会社を通じて空港の関係機関に一斉に通報が行われ、駆けつけた警察官が制限区域の中にいた乗客役をさすまたなどを使って確保していました。
東京空港事務所の村田有空港長は「空港関係者や警察が協力しながら情報を速やかに収集し、互いに共有しながら対処することが重要だ。しっかり安全を確保したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB