海洋土木大手の「東洋建設」が27日に開いた株主総会では、選任された取締役のうち大株主が提案した取締役が半数以上を占めるという異例の結果となりました。会社は28日に、大株主が提案した取締役が新たに代表権のある会長に就任したと発表しました。
27日に行われた東洋建設の株主総会では、会社側と、大株主の資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス」がそれぞれ提出した取締役候補の選任を諮った結果、選任された13人の取締役のうち、半数以上の7人を大株主側が提案した取締役が占めるという異例の形となりました。
これを受けて、会社は27日に新経営陣による取締役会を開き、大株主側が提案した吉田真也氏(62)が代表権のある会長に就任する人事を決めました。
吉田氏は、大手商社の「三菱商事」で代表取締役常務執行役員を務めたあと、電子部品大手「ニデック」に入社して専務執行役員などを歴任し、去年10月からは非常勤顧問を務めていました。
大株主の資産運用会社は去年、会社に対し、TOB=株式の公開買い付けによって買収する提案を行いましたが、会社の旧経営陣は、これに反対する姿勢を示していました。
27日の取締役会では、会社側の提案で取締役に選任された大林東壽氏が社長に就任することも決めましたが、今後、新経営陣が、大株主の買収提案にどう対応するのかが焦点となります。
-- NHK NEWS WEB