今週ピークを迎える株主総会では配当の増額など株主への還元を求める提案が活発に出されていますが、28日に開かれた大手ゼネコン、大林組の株主総会では、配当の増額を求めたイギリスの資産運用会社の提案が反対多数で否決されました。
大林組の株主総会は、28日午前10時から都内で開かれました。
総会では、大株主のイギリスの資産運用会社「シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ」が配当の増額を求める提案を提出しました。
会社側がことし3月期の年間配当を42円とする計画を示しているのに対し、資産運用会社は、配当額をさらに12円増額し54円とすべきだと主張していました。
これについて会社側は企業価値向上のために会社が掲げている成長戦略を妨げるものだとして提案に反対していました。
28日の株主総会では採決の結果、資産運用会社側の提案は反対多数で否決されました。
三菱UFJ信託銀行によりますと、今月株主総会を開く企業のうち株主から配当の増額や取締役の選任などの提案を受けた企業は90社とこれまでで最も多くなっていて、議案の数についてもあわせて344件と過去最多となっています。
企業の株主総会は29日ピークを迎え590社余りが総会を開く予定です。
-- NHK NEWS WEB