トヨタ自動車がグループ企業や仕入れ先などから直接、内部通報を受け付ける窓口を新たに設置したことがわかりました。子会社のダイハツ工業が国の認証を不正に取得するなどグループ内で相次いで不正が発覚したためで、対象はおよそ220社にのぼります。
トヨタ自動車のグループ会社では、ダイハツ工業が車の衝突試験で不正なデータを使って国の認証を取得していたことがことし明らかになったほか、日野自動車や豊田自動織機でも去年からことしにかけて、国の認証を得るための試験で不正が相次いで発覚しました。
再発防止と信頼の回復がグループ全体の課題となる中、関係者によりますと、トヨタが今月、グループ会社や販売会社、それに主な仕入れ先などおよそ220社、30万人を対象に内部通報を受け付ける新たな窓口を設けたことがわかりました。
この「オールトヨタスピークアップ窓口」ではオンラインで相談を受け付け、製品の安全や品質のほか、会計に関わる不正などの内部通報も受け付けるということです。
これまでも各社が個別に内部通報の窓口を設けるなどしてきましたが、ここではトヨタが直接、調査や対応にあたるということです。
各社の窓口を補完し、自社には通報しにくい従業員などの受け皿となることで、不正に関する情報を集め、再発防止の取り組みを強化するねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB