アメリカのバイデン大統領は、インフラなどへの大型投資を通じて中間層の所得の底上げを目指す自身の政策を「バイデノミクス」と銘打ち、アメリカ経済は好調だとアピールしました。
バイデン大統領としては、再選を目指す来年秋の大統領選挙に向けて、経済政策での実績を前面に打ち出していくとみられます。
アメリカのバイデン大統領は28日、中西部の製造業の拠点となっている大都市シカゴで経済政策について演説しました。
バイデン大統領は、トランプ前大統領による大企業や富裕層への減税策について「国の負債を増やし、格差を拡大させただけだった」と批判しました。
そのうえで「アメリカはいま、新型コロナの感染拡大以降、世界で最も高い経済成長を遂げている。これは偶然ではなく『バイデノミクス』が効果をあげているからだ」と述べ、自身が進めるインフラやクリーンエネルギー、半導体事業への大型投資などを「バイデノミクス」と銘打って実績をアピールするとともに、経済の活性化が中間層の所得の底上げにつながると訴えました。
バイデン大統領は、来年秋の大統領選挙での再選を目指していますが、最新の世論調査の平均値では支持率が40%余りと低迷が続いています。
このため、バイデン大統領としては、選挙戦で「バイデノミクス」をキーワードに経済政策での実績を前面に打ち出し、中間層の支持拡大を目指していくとみられます。
-- NHK NEWS WEB