家電量販店大手の「ノジマ」が下請け業者に発注していた製品について、発注金額から不当に7000万円余りを差し引いて支払っていたことが分かり、公正取引委員会は下請け法に違反するとして再発防止を求める「勧告」を行いました。
公正取引委員会によりますと、下請け法では、下請け業者側に落ち度があった場合などを除き、発注金額を減額することはできませんが、関東を中心に店舗を展開する家電量販店大手の「ノジマ」は下請けの2社に対し、不当に差し引いて支払っていたということです。
具体的には、下請けに発注していた自社のオリジナル製品について、値引きして販売する際にその差額の一部を「拡売費」として、また、本来「ノジマ」が負担すべき物流センターから店舗への配送費用の一部を「物流協力金」として、それぞれ発注金額から差し引くなどしていたということです。
去年10月までのおよそ3年間に減額した金額は合わせて7300万円にのぼるということで、公正取引委員会は、違反行為が行われたことを取締役会で決議するなど、再発防止を求める「勧告」を出しました。
「ノジマ」は、すでに全額を返金したということで「今回の勧告を真摯(しんし)に受け止め、社内周知徹底を図るとともに、下請け法順守に関する研修を継続的に実施することで、引き続きコンプライアンスの強化と再発防止の徹底に努めます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB