今月値上げされる食品や飲料がパンなどをはじめ、3500品目余りに上ることが民間の調査でわかりました。今後の予定も含めたことし1年間の値上げの品目数はすでに去年を上回り、3万品目近くに上っています。
民間の信用調査会社帝国データバンクが国内の食品や飲料メーカー、195社を対象にまとめた調査によりますと、今月値上げされる食品や飲料は「再値上げ」や価格を変えずに内容量を減らす「実質値上げ」を含めて3566品目となっています。
商品別で見ると、パンが、輸入小麦の政府売り渡し価格の引き上げなどの影響で、1578品目と、全体のおよそ4割を占め、次いで加工食品が836品目、調味料が619品目などとなっています。
また、来月以降も生乳の価格上昇で乳製品を中心に値上げが予定されているほか、10月には酒類を中心に現時点で3000品目以上が値上げされる見込みで、5000品目を超える値上げラッシュとなる可能性もあるとしています。
さらにことし1年間の食品と飲料の値上げは、累計で2万9106品目とすでに去年1年間の品目数を上回り、今後もさらに増えて3万5000品目前後に達すると予想しています。
帝国データバンクは「原材料価格の高騰の影響は一部で落ち着きつつあるが、電気代や人件費、物流費の負担が徐々に増す中で、値上げのペースは引き続き高い水準にある。一方、足もとでは値上げのあと、店頭での売れ行きが伸び悩む食品も出始めるなど、値上げへの消費者のマインドは寛容さを失いつつある」と指摘しています。
-- NHK NEWS WEB