30日のニューヨーク株式市場はアメリカのインフレが長引くことへの懸念が和らいで買い注文が増え、ダウ平均株価は値上がりし、IT大手アップルは企業の価値を示す時価総額が終値で3兆ドルを超えました。
30日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価の終値は前日に比べて285ドル18セント高い3万4407ドル60セントでした。
この日、発表されたアメリカのことし5月のPCE=個人消費支出の物価指数の前の年の同じ月と比べた上昇率がおよそ2年ぶりの低い水準となったことを受けてインフレが長引くことへの懸念が和らいで買い注文が増えました。
IT関連銘柄の多いナスダックの株価指数も1.4%の上昇となり、IT大手アップルは株価が上昇して企業の価値を示す時価総額が終値で3兆ドル、日本円でおよそ430兆円を超えました。
また、外国為替市場では30日の東京市場でおよそ7か月ぶりに一時、1ドル=145円台まで円安が進みましたが、その後のニューヨーク市場ではさらなる利上げが行われるとの観測がいくぶん後退して円が買い戻され1ドル=144円台での取り引きとなりました。
市場関係者は「投資家の間でアメリカの景気の先行きに楽観的な見方が広がった。一方で急速に進んだ円安に歯止めがかかるかどうかは見通せない状況で、アメリカの物価や労働市場の動向が円相場を左右しそうだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB