ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルについて、ロシアの複数の独立系メディアは戦闘員の募集が一時的に停止されたと伝えました。一方、ロシア議会の下院議長は、ワグネルの戦闘員の多くがロシア国防省の傘下に入ることになるという見方を示していて、今後の動向に関心が集まっています。
ロシアの複数の独立系メディアが伝えたところによりますと、ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルは2日、SNSで「ウクライナでの特別軍事作戦に一時的に参加していないことや、隣国ベラルーシへ移転することを受けて、戦闘員を募集する拠点の業務を1か月間停止する」として、戦闘員の募集の一時的な停止を発表したということです。
ワグネルによる戦闘員の募集活動については、先月30日の時点で、ロシア国内の21か所に拠点があったとも伝えられていました。
これに先立って、ロシアの独立系メディアは1日、ワグネルが第2の都市サンクトペテルブルクのオフィスビルに構えていた拠点で、看板やロゴが取り外されたなどと報じていました。
一方、ロシア議会のボロジン下院議長は2日、ロシア国防省がワグネルの戦闘員に対し、今月1日までに契約を結ぶよう迫っていたことを念頭に「私の知るかぎり、多くが同意した」とSNSに投稿し、ワグネルの戦闘員の多くがロシア国防省の傘下に入ることになるという見方を示しました。
ワグネルの戦闘員をめぐっては、ロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領が、国内に戦闘員のための宿営地を提供する考えも示していて、今後の動向に関心が集まっています。
-- NHK NEWS WEB