中国政府は、半導体の材料などに使われる希少金属、ガリウムとゲルマニウムの関連品目について、輸出管理の対象として政府が審査すると発表しました。半導体の輸出規制を強めるアメリカや、製造装置の輸出管理を厳しくする日本などをけん制するねらいがあるとみられます。
中国の商務省と税関総署は3日、希少金属、ガリウムとゲルマニウムの関連品目について、「輸出管理法」などに基づいて輸出管理の対象にすると発表しました。
ガリウムとゲルマニウムは、半導体の材料などに使われる物質で中国が世界的に高いシェアを占めていて、日本企業も中国から多く輸入しています。
発表では、国家の安全と利益を守るためだとして、関連品目を輸出する企業に対して最終的な利用者や用途を示すなどしたうえで、政府の審査を受けて許可を得ることを義務づけています。
違反した場合には処罰するとしていて、来月1日から実施されます。
半導体などハイテク技術分野をめぐっては、アメリカ政府が中国に対する半導体製品の輸出規制を強め、米中で対立が続いています。
また、日本も今月23日から先端半導体の製造装置の輸出管理を厳しくする措置を行うとしていて、アメリカや日本などをけん制するねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB