新型コロナの影響を受けた中小企業の資金繰りを支援するために政府が設けた、実質無利子で無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が今月から本格化しています。
「ゼロゼロ融資」はコロナ禍で売り上げが大きく減少した中小企業の資金繰りを支援するため2020年3月に始まった制度で申請は去年9月に終了し、融資総額はおよそ43兆円にのぼります。
融資を受けた企業の返済は今月から本格化しますが、資金繰りに苦しむ企業が増え、倒産件数が急増するおそれも指摘されています。
民間の調査会社帝国データバンクによりますと、ことし5月までの5か月間の倒産件数は3224件で、前の年の同じ期間と比べて29%増えています。
このうち「ゼロゼロ融資」を受けたあと倒産した企業は236件でした。
「ゼロゼロ融資」をめぐっては、収益の改善の見通しなどがなくても融資を受けることができたため、安易に借り入れて過剰債務になりかねないという指摘も出ていました。
-- NHK NEWS WEB