海外との貿易などでどれだけ稼いだかを示す、ことし2月の日本の経常収支は、中国向けの輸出が大きく伸びたことなどから2兆8136億円の黒字となり、32か月連続の黒字となりました。
財務省が発表したことし2月の経常収支は、2兆8136億円の黒字となり、前の年の同じ月と比べて、黒字幅は4300億円余り拡大しました。経常収支の黒字は32か月連続となります。
内訳を見ますと、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は、主に中国向けの自動車部品や半導体などの輸出が増えて、1兆768億円の黒字となりました。
また、外国人旅行者が日本で消費した金額から、日本に住んでいる人が海外で消費した金額を差し引いた旅行収支は、日本を訪れた外国人旅行者の数が増えたことなどから、897億円の黒字となりました。
海外との利子や配当のやり取りを示す第一次所得収支は、企業が海外の子会社から受け取った配当などが多く、1兆9751億円の黒字となりました。
財務省は「アメリカや中国の経済が回復していることを背景に、輸出が好調な状況は当面続くと見られるが、アメリカのFRB=連邦準備制度理事会の利上げの動きなどによって、新興国経済が影響を受ける可能性があり、動向を注視したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB