公的年金の積立金を運用するGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は、国内の株価の上昇などを背景に、昨年度の運用実績が2兆9500億円余りの黒字になったと発表しました。
公的年金の積立金を運用しているGPIFは7日、昨年度、令和4年度の運用実績を発表しました。
それによりますと、昨年度の運用実績は2兆9536億円の黒字で、収益率はプラス1.5%でした。
国内の株価の上昇や円安が影響したと分析していて、3年連続で黒字となりました。
資産ごとの内訳は、
▽国内株式が2兆7288億円
▽外国株式が1兆1327億円の黒字だった一方、
▽国内債権は8517億円
▽外国債券は562億円の赤字でした。
これにより、
▽市場での運用を開始した2001年度以降の累積の収益額は108兆3824億円に、
▽運用資産の総額は、ことし3月末現在で200兆1328億円となりました。
運用資産が200兆円を超えたのは初めてです。
記者会見をした宮園雅敬理事長は「運用資産額が200兆円の大台を超えたということで短期的な数字に一喜一憂することなく、長期的に収益を積み上げられるように努力していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB