ことしの上半期全国で倒産した企業の数は、同じ時期としては5年ぶりに4000件を超えたことが調査会社のまとめで分かりました。このうち、いわゆる「ゼロゼロ融資」を受けたあとの倒産は、これまでで最も多くなっています。
帝国データバンクによりますと、6月までの半年間、全国で1000万円以上の負債を抱え、法的整理の手続きをとった企業などの事業者の数は4006件で、前の年の同じ時期と比べて961件、率にして31.6%増えました。
上半期の倒産件数が4000件を超えるのは、新型コロナの感染拡大前の2018年以来5年ぶりだということです。
このうち、新型コロナに対応した実質無利子・無担保融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」を受けたあと倒産した企業は304件で、半年間の件数としては、これまでで最も多くなりました。
倒産全体の数を業種別に見ますと、
最も多かったのが、
▽サービス業で前の年の同じ時期に比べ23.8%増えて958件
次いで、
▽小売業も45.8%増えて834件で、
特に飲食店の倒産が増えているということです。
帝国データバンクは「新型コロナ関連の政府や自治体の支援を受けてこれまで倒産件数が抑えられてきたが、徐々に増えてきた形だ。今月からゼロゼロ融資の返済が本格化するうえ、物価高や人手不足の影響もあってさらに倒産が増加する可能性がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB