4月、新入学・新学期のシーズンです。新しいクラスの先生はどんな人だろう。自分のことをわかってくれる先生だろうか…。子どもたちにも期待と不安が入り交じっていると思います。
こうした中、中学校に「アライ先生」を増やそうという取り組みが始まりました。「アライ先生」って?どこかの学校の新井先生や荒井先生ではありません。同性愛や性同一性障害などLGBT=セクシュアルマイノリティーのことを理解し、応援する先生のことです。どういう取り組みなのでしょうか。
「アライ」は味方、同盟者などの意味を持つ英語の「ally」から来ています。
こんな調査結果があります。
セクシュアルマイノリティーの子どものいじめに詳しい宝塚大学の日高庸晴教授が生命保険会社の委託で、去年、LGBTの人たちおよそ1万5000人に行ったアンケート調査。小学校から高校までの学校生活でいじめられた経験があると答えた人は58%いました。
具体的な時期を聞くと、「ホモ・おかま」など言葉によるいじめを受けたと答えたのは、複数回答で小学校で50%、中学校で43%、高校で21%でした。
一方で学校生活で同性愛についてどのような情報を得たかについても聞くと、「一切習っていない」が68%、「否定的な情報を得た」が17%、「『異常』なものとして習った」が5%で、「肯定的な情報を得た」は8%でした。
LGBTに関する正しい情報が不足する中、LGBTの子どもたちが小学校から思春期の中学校時代を中心に、自分の性別や好きになる相手の性別などで悩んだり、いじめを経験したりすることが多いと分析しているのです。
-- NHK NEWS WEB