建設業界で物流業界と同じように「2024年問題」への対応が課題となる中、大手ゼネコンと通信大手の3社が連携し、人手不足に対応するためにデジタル化に向けたシステムを共同で開発することになりました。
建設業界では、来年4月から時間外労働の規制が強化されることから人手不足の深刻化が懸念され、物流業界と同じように「2024年問題」への対応が課題となっています。
このため、大手ゼネコンの竹中工務店、清水建設、それに通信大手のNTTコミュニケーションズはデジタル化に向けたシステムを共同で開発することになりました。
建築現場の工程管理や作業指示などを行う施工管理の業務では、それぞれの担当者が手書きでまとめた日報をもとに工事のスケジュールなどを決めることが多いため、作業の生産性が低く、長時間労働などの要因となっているということです。
新たなシステムでは、日報をタブレットなどで入力すると担当ごとの進捗(しんちょく)が工事全体の計画や翌日以降の作業の指示にそのまま反映される仕組みを目指します。
これによって施工管理の業務時間を3割ほど削減することが可能で、人手不足の対策や工期の短縮が期待できるとしています。
システムは今年度中に開発し、建設業界に広く提供することにしています。
会見したNTTコミュニケーションズの小島克重常務は「建設業界では手作業が多いが、DXの取り組みを進め、生産性向上につなげたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB