中国の習近平国家主席は、北京を訪れている南太平洋、ソロモン諸島の首相と会談し、「政治的な条件をつけずに経済・技術援助を提供し続ける」と述べました。アメリカが南太平洋地域への関与を深めるなか、対抗して影響力を強めるねらいがあるものとみられます。
習近平国家主席は、中国を公式訪問している南太平洋、ソロモン諸島のソガバレ首相と10日、北京の人民大会堂で会談しました。
中国外務省によりますと、この中で習主席は「両国は互いに信頼できるよき友人であり、頼りになるよき兄弟だ」と述べ、2019年に台湾と断交して中国と国交を樹立したソロモン諸島との良好な関係を評価しました。
そのうえで、「より多くの中国企業がソロモン諸島に投資することを支持し、政治的な条件をつけずに経済・技術援助を提供し続ける」と述べ、経済支援を積極的に進めていくと表明しました。
これに対し、ソガバレ首相は「中国との国交樹立は正しい選択だった。中国は信頼できる発展のパートナーだ」と述べたということです。
アメリカは南太平洋地域への関与を深め、ソロモン諸島にも、ことし2月に大使館を開設したばかりです。
中国としては、対抗して、この地域での影響力を強めるねらいがあるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB