アメリカのIT大手、メタの新しいSNS「スレッズ」は利用が急速に拡大していますが、個人データの保護に厳しいEU=ヨーロッパ連合では現時点でサービスを行っておらず、EUでの展開が今後の焦点となりそうです。
旧フェイスブックのメタが今月5日から世界100か国以上で提供を開始した新しいSNSの「スレッズ」は、サービス開始からわずか5日で登録者数が1億人を突破しました。
利用が急速に拡大する中、EU=ヨーロッパ連合では現時点でサービスを行っていません。
背景にあるとされるのがEUが個人データの保護を厳しく求める一般データ保護規則=GDPRの存在です。
EUで企業などが個人データを集める際には、使用の目的などについて個人に通知するか、同意を得ることが必要だとする規則で違反すれば多額の制裁金が科されます。
アイルランドの当局はことし5月、メタがEU域内のフェイスブックのユーザーデータをアメリカに移管したことがこの規則に違反しているとして12億ユーロ、日本円にしておよそ1860億円の制裁金を科すと発表し会社側が強く反発していました。
こうしたことを背景に、メタは慎重に対応しているものとみられ、新たなSNSの利用拡大に向けてはEUでの展開が今後の焦点となりそうです。
-- NHK NEWS WEB