中古車販売会社の「ビッグモーター」が自動車保険の保険金を不正に請求していたとして、大手損害保険3社が払いすぎた保険金の返還を求めていることが分かりました。
保険金の返還を求めているのは「東京海上日動火災保険」と「損害保険ジャパン」、それに「三井住友海上火災保険」です。
3社は、中古車の販売や修理を手がける「ビッグモーター」が車の修理費用を水増しして自動車保険の保険金を不正に請求していたとして、払いすぎた保険金の返還と詳しい経緯の説明を会社側に求めています。
これについてビッグモーターは、外部の弁護士でつくる特別調査委員会を設置し、今月5日、自動車保険の保険金請求で不適切な行為があったとする調査報告書を受け取ったと発表しました。
会社は報告書の詳しい内容を公表していませんが、関係者によりますと、調査報告書では、故意に車に傷をつけたり本来修理の対象とならない所を修理したりして不適切な保険金の請求を行っていたなどと指摘しているということです。
ただ、損保3社は、依然、問題の全容は明らかになっていないとして会社に対し、情報開示を徹底し詳しく説明するよう求めています。
この問題で、会社は今月5日、ホームページで「事態を重く受け止め、外部専門家の助言を得ながら再発防止に取り組み企業体質の改善に努めてまいります。引き続き検証を行い、不適切な請求事案を確認した案件におきましては真摯(しんし)に対応してまいります」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB