中古車販売会社の「ビッグモーター」が故意に車に傷をつけるなどして修理代を水増しし、大手損保各社に保険金を不正に請求していた問題で、外部の弁護士でつくる特別調査委員会が従業員の一部を対象にアンケート調査を行った結果、4人に1人が「不正な作業に関与した」と回答していたことがわかりました。
この問題で「ビッグモーター」は、調査にあたった特別調査委員会の報告書を損保各社に提示しています。
関係者によりますと委員会が実施した従業員へのアンケート調査では、車の修理などを担当する382人のうち、27%にあたる104人が、「不適切な保険金の請求につながる不正な作業に関与した」と回答していたことがわかりました。
また、17%にあたる68人が「自分以外の人が不正な作業に関与しているのを見聞きしたことがある」と答えたということで、報告書は、「現場レベルでは不適切な行為がまん延していた」と指摘しています。
報告書はこうした不正の背景に、営業のノルマと修理を管轄する本部からのプレッシャーがあったと指摘していてプレッシャーに耐えかねた修理工場の工場長らを中心に不正行為が広がったとしています。
また経営陣の判断で工場長などに対する一方的な降格処分が頻発していたということで、報告書では、「経営陣からの指示にそのまま従い、これをそんたくするいびつな企業風土が醸成されていた」と結論づけています。
この問題について「ビッグモーター」は今月5日、ホームページで「再発防止に取り組み企業体質の改善に努めてまいります。」などとコメントしています。
-- NHK NEWS WEB