事業者向けの電力販売をめぐり、大手電力会社がカルテルを結んでいた問題で、経済産業省は、関西電力と中国電力、九州電力、それに中部電力の子会社などあわせて5社に対して、業務改善命令を出しました。
業務改善命令を受けたのは、関西電力、中国電力、それに九州電力と販売子会社の「九電みらいエナジー」、中部電力の販売子会社の「中部電力ミライズ」の合わせて5社です。
この5社をめぐっては、事業者向けの電力販売で顧客を奪い合わないよう申し合わせるなどカルテルを結んでいたとして6月、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会が経済産業大臣に業務改善命令を出すよう勧告していました。
これを受けて14日、経済産業省が出した業務改善命令では
▽関西電力は、主体的に各社に対しカルテルを結ぶよう働きかけるなど悪質性が認められるとし
▽ほかの4社も、関西電力との間で販売状況や営業体制など重要な情報をやり取りしてきたと指摘しています。
そのうえで、各社に対し8月10日までに業務改善計画を提出したうえで、対策の進捗(しんちょく)などを報告するよう求めています。
このほか経済産業省は、電力各社でカルテルのほかにも競合他社の顧客情報を不正に閲覧するなど不祥事が相次いでいることから、
▽電力大手10社とその傘下の小売り事業者らに、再発防止や健全な競争の実現に向けた対応を指示したほか
▽業界団体の電気事業連合会に対し、法令順守の徹底を求める指導を行いました。
-- NHK NEWS WEB