巨額の債務を抱えてデフォルト=債務不履行に陥った中国の不動産大手「恒大グループ」は、これまで延期していた決算を公表し、去年は日本円で、およそ2兆円の最終赤字となるなど、2年連続で巨額の最終赤字だったと明らかにしました。
中国の不動産大手「恒大グループ」は、大規模な資金調達で不動産開発を進めてきましたが、中国政府による規制強化などの影響で経営危機となり、デフォルト=債務不履行に陥りました。
これまで決算発表を延期してきましたが17日夜、去年までの2年分の決算を公表しました。
それによりますと、
▽去年1年間の最終赤字は1059億人民元、日本円でおよそ2兆円
▽おととし1年間の最終赤字は4760億人民元、日本円で9兆円余りと、
2年連続で巨額の最終赤字となっています。
開発中の物件の評価額を引き下げたことや、売り上げが大幅に減少したことなどが要因です。
また、負債総額は、去年12月の時点でおよそ47兆円となっています。
会社は、債務の返済条件の見直しなど、経営の再建を進める方針を強調していますが、経営状況の厳しい現状が明らかになりました。
中国では、不動産市場の低迷が長期化しており、関連企業の経営悪化が中国経済全体に波及することへの懸念も根強く残っています。
-- NHK NEWS WEB