中古車販売会社の「ビッグモーター」が故意に車を傷つけるなどして自動車保険の保険金を不正に請求していた問題で、損害保険各社は、必要がない保険を使ったことで保険の等級が下がり、保険料が割高となっているケースもあるとみて調査を進めています。
「ビッグモーター」は、18日に保険金の請求にあたって、故意に車に傷をつけたり、必要がない部品を交換したりするなどの不正な行為があったことを認めたうえで、保険金の水増し請求などについて7月16日時点での調査結果をホームページで公表しました。
それによりますと、去年11月以降に保険金を請求した8427件を調査した結果、15%余りにあたる1275件で保険金を水増しして請求していたということです。
この問題で損保各社は、会社に対して払いすぎた保険金の返還を求めていますが、契約者が必要がない保険を使ったことで、保険の等級が下がり、保険料が割高となっているケースもあるとみて、会社側に情報の提供を求めながら調査を進めています。
自動車保険の等級は契約者の事故歴に応じて保険料が変動する制度で、保険を使えば等級が下がり、保険料が高くなります。
損保各社は、ビッグモーターの不正行為によって保険の等級が下がった場合には、契約者と相談したうえで、必要があれば本来の等級に戻す手続きを進めるとしています。
-- NHK NEWS WEB