物流分野で深刻な人手不足が懸念される中、倉庫での荷物の仕分けや搬送にロボットを導入するなど、作業を自動化しようとする動きが広がっています。
このうち日用品大手の「花王」はことし4月、愛知県豊橋市の倉庫にAI=人工知能を搭載したロボットを導入しました。
ここではおよそ900種類の商品を扱っていて、ロボットアームが商品に記載された情報を読み取って仕分けし、無人の搬送機の台車に積みあげます。
商品ごとに段ボール箱の形や大きさは異なりますが、毎回、AIが最適な積み方を判断するということで、1日に取り扱える数は、自動化前と比べて1.5倍まで増えたということです。
「花王」の田坂晃一チーフデータサイエンティストは「スピードは人よりも速いが、安定した積み方にはまだ課題があり、今後、AIの精度を高めていきたい」と話していました。
一方、不動産大手の三菱地所は、自動運転の普及を見据え自動運転のトラックを受け入れることができる物流施設を、京都府内の高速道路のインターチェンジに直結する形で建設する計画を進めています。
会社は6月、自動運転の技術開発を行うベンチャー企業と資本提携し、トラックが施設内部まで自動で運行できる機能を整備するとしていて、物流の分野で深刻な人手不足が懸念される中、作業を自動化しようとする動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB