半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは20日、先月までの3か月間の決算を発表し、およそ4年ぶりに減収減益となりました。世界経済の減速と半導体需要の低迷の影響を受けたものです。
TSMCは20日、ことし4月から先月までの3か月間の決算を発表しました。
それによりますと、
▽売り上げは前の年の同じ時期と比べて10%減少して、4808億台湾元、日本円でおよそ2兆1500億円、
▽最終的な利益は23.3%減少して、1817億台湾元、日本円でおよそ8140億円となりました。
売り上げと利益がともに減少する減収減益となったのは、2019年の1月から3月までの期間以来、およそ4年ぶりです。
これは、世界経済が減速しているうえに新型コロナをきっかけとした巣ごもり需要などが一巡して、顧客の在庫調整が行われ、半導体需要が低迷していることが主な要因だとしています。
また、会社はアメリカ西部アリゾナ州に建設している半導体工場の操業開始の時期が、熟練の作業員不足の影響で当初の2024年から2025年にずれ込む見通しだと明らかにしました。
一方、熊本県で建設中の半導体工場については、2024年に予定どおり生産を始めると改めて説明しました。
-- NHK NEWS WEB