アメリカの新車販売に減速傾向が見られる中、ニューヨークで12日、自動車ショーが開幕し、各社はアメリカで人気が高いSUV=多目的スポーツ車の新型車を相次いで発表し、需要を喚起しようとしています。
ニューヨーク自動車ショーには世界のおよそ30のメーカーやブランドが出展し、新型車やコンセプトカーなどおよそ1000台を展示しています。
このうちトヨタ自動車は、SUVのコンセプトカーを発表し、スマートフォンをナビ代わりに使えるように設計するなど、若者をターゲットにしています。
アメリカを最大の販売市場と位置づけるSUBARUは、家族向けに人気のある3列シートで7人乗りのSUVを初披露したほか、アメリカのジープは、止まった状態からわずか3.5秒で時速100キロに達する加速性能を持つSUVを発表しました。
アメリカでは、去年までガソリンの値下がりなどを背景に新車販売が好調で、2年続けて販売台数が過去最高を更新しましたが、ことし1月から3月までの間は前の年を1.5%下回り、減速傾向が見られています。このため各社は、販売全体の4割を占め人気が高いSUVの新型車を相次いで投入し、需要を喚起しようとしています。
北米トヨタのビル・フェイ上級副社長は「燃費の向上や安全性の高さなどから、顧客はSUVを求めている。ことしの新車販売は去年よりは若干減るだろうが、歴史的に見てもまだ強い」と述べ、SUVが販売の支えとなるという見方を示しました。
-- NHK NEWS WEB