大手電機メーカーの間で、家電事業の縮小や撤退が相次ぐ中、仙台市の生活用品メーカーが、エアコンなど大型の白物家電の分野に参入することになり、機能を絞った手ごろな価格の製品にどこまで支持が広がるか注目されます。
大型の白物家電の製造と販売を始めるのは、仙台市に本社を置く生活用品メーカーのアイリスオーヤマで、まず今月下旬に家庭用のエアコンの販売を始めます。
第1弾の製品となるエアコンは、消費者へのアンケート調査をもとに、機能を絞りこむことで、ほかのメーカーの同じサイズの製品に比べて価格を3分の2程度に抑えたということで、今年度、15万台の販売を目指します。
この会社では、LED照明や炊飯器といった小型の家電製品を製造・販売してきましたが、大型の家電製品はこれが初めてです。
家電製品の分野では、パナソニックがプラズマテレビの生産から撤退したり、東芝が白物家電の事業を中国の電機メーカーに売却するなど、大手のメーカーによる縮小や撤退の動きが相次いでいます。
大手の電機メーカーを早期退職した人材を採用して、家電市場に参入した生活用品メーカーが打ち出す、機能を絞った手ごろな価格の製品に、どこまで支持が広がるか注目されます。
アイリスオーヤマの大山健太郎社長は「生活用品メーカーとして、生活者の不満や希望はよく知っているので、われわれの目線で衰退気味の家電業界を活性化したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB