3年後の東京オリンピックの正式種目として採用されたスポーツクライミングで、日本勢のメダル獲得に向けて強化が課題となっている、壁を登る速さを競う種目「スピード」の施設が東京・昭島市に完成しました。
東京オリンピックのスポーツクライミングは、壁を登った数を競う「ボルダリング」と、登った高さを競う「リード」、それに、壁を登る速さを競う「スピード」の3種目を総合したスコアで争うことが決まっています。
日本勢は「ボルダリング」と「リード」は世界トップクラスですが、「スピード」専用の壁がこれまで国内では岐阜県に1つしかなく、選手はほとんど練習できないため、メダル獲得には「スピード」の強化が課題となっています。
こうした中、競技の普及や強化に貢献したいと、東京・昭島市でアウトドア専門の商業施設を運営する会社が、「スピード」の壁を作り、15日、報道陣に公開しました。
壁は、全体で高さ17メートル、幅12メートルで、4つのコースが設けられていて、16日に完成を記念した大会が行われるのを前に、世界トップレベルの選手たちがホールドと呼ばれる突起物の感触などを確かめていました。
日本山岳・スポーツクライミング協会の水村信二選手強化委員は「競技専用の施設が出来たことはスピード種目の競技レベルを上げる第一歩だ。メダル獲得のためにも、施設をどんどん利用して、世界で戦える選手を育てたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB