アメリカのメディア大手「21世紀フォックス」は、複数の女性に対する性的嫌がらせなどが報じられてきた、保守系のFOXニュースの看板キャスターが番組を降板すると発表しました。
21世紀フォックスは19日、保守系のFOXニュースで長年、夜の番組のキャスターを務めてきたビル・オライリー氏(67)が番組を降板することを明らかにしました。
オライリー氏をめぐっては、有力紙ニューヨーク・タイムズが、キスを迫られるなど性的嫌がらせを受けたとする番組関係者の女性5人に対し、裁判に訴えないことや口外しないことを条件に、オライリー氏やFOXニュースが日本円でおよそ14億円を支払ったと報じ、その後、50社余りがオライリー氏の番組からコマーシャルを取り下げる事態となっていました。
降板について、21世紀フォックスは、女性たちの主張を入念に調査した結果だとしていますが、オライリー氏は声明で「主張は根拠のないものだ」としています。
FOXニュースでは、去年、CEOの男性も元キャスターの女性などへの性的嫌がらせ疑惑で辞職しています。
アメリカでは、ほとんどの大手メディアが、トランプ政権との対立を深める中、FOXニュースは、政権に好意的な報道を続けていて、その中でも看板キャスターのオライリー氏は、トランプ大統領との親しい関係が伝えられていました。
-- NHK NEWS WEB